学校司書@非常勤

とある小学校の図書室に生息する、学校司書。難しいこと語れません。絶滅しかかってます。

夏休みに子供達に読んで欲しい、戦争に関する本10冊

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公共図書館でのバイトがはじまりました。
夏休み真っ最中の図書館はまさに繁忙期。
配架のしすぎで、ふくらはぎはパンパン。
膝がガクガク。疲労感が半端ないです。

読書感想文用の本を選ぶのに、悩んでいる親子の姿をたくさん見かけました。普段あまり本を読まない子だと、尚更大変だろうな。
やっぱり本人が読んでみたいと思う本が一番。
けれど、せっかくの長い夏休み。子供達はたくさん時間があります。
親御さんから、あえてこの機会に普段あまり手に取らないような本も、一緒に薦めてみて欲しいなと思います。

もうすぐ終戦記念日
本を読むことで『戦争』について知るきっかけを作ってあげてはいかがでしょうか?

学校司書が選んだ、戦争に関する本10冊

①パンプキン!模擬原爆の夏

パンプキン!  模擬原爆の夏

パンプキン! 模擬原爆の夏

原爆を落とすための練習として日本各地で練習のために落とされていた『パンプキン爆弾』。身近な場所が、かつてこの爆弾の被害にあっていた事実を知った主人公は自ら調べ、原爆についての理解を深めていきます。
模擬原爆については、私もこの本ではじめて知りました。広島、長崎以外でも、二次的被害があったとは。事実に基づいて書かれているので読み応えがあります。ぜひ大人にも読んで欲しい一冊。『若おかみは小学生』など人気シリーズでおなじみの令丈ヒロ子さん作です。

②ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦

ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦

ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦

実在する4つの遺品を元に書かれた、ノンフィクションです。ガマとは沖縄の人達の間で洞窟という意味。沖縄線で、このガマが敵の襲撃から身を守るための役割をしていました。アメリカ本土上陸を阻止するため、時間稼ぎのために犠牲となった沖縄の人達の悲劇が胸に突き刺さります。特に『硯』の話は涙無しには読めませんでした。いまだ、遺骨を探している人達がいるということ。戦争は遠い過去のものではないということを教えてくれます。
ちなみにこの本は仲の良かった図書委員の子が教えてくれた本。うちの子供はこの本で読書感想文を書いて入選しました。思い出深い一冊です。

ガラスのうさぎ

ガラスのうさぎ (フォア文庫)

ガラスのうさぎ (フォア文庫)

物語は作者である高木敏子さんの体験を元に書かれています。空襲で母と妹達を亡くし、父も目の前で銃撃に遭い死んでしまいます。守ってくれるはずの存在がいなくなるという事がとても怖く思えて、子供心に強烈に印象に残っていた本でした。映画でも見ました。

④ぼくは満員電車で原爆を浴びた

11歳の米澤鐡志さんは、爆心から750メートルの電車内で被爆。そして、その後母と妹も死んでしまいます。当時の悲惨な光景が少年の目にどのように写ったのかがよくわかる一冊。

⑤白旗の少女

白旗の少女 (講談社青い鳥文庫)

白旗の少女 (講談社青い鳥文庫)

沖縄の戦場をたった一人で生き抜いた、7歳の少女の物語。助けてくれた老夫婦が託してくれた、白い旗は、命の旗そのものでした。もっと沢山の人達が、白旗を揚げる勇気を持てていれば…。
表紙の写真の少女(比嘉富子さん)が自身の体験を元に執筆した小説です。

⑥お母ちゃんお母ちゃーんむかえにきて

この絵本はある意味、子供達にとってトラウマになるかもしれない…。お国のために集団疎開した少年は、疎開先で父の戦死を知ります。いつか母の元へ帰れる日が来ると信じ、辛い日々を耐えていた少年でしたが、やがて母も死んでしまうのです。戦争が終わってみんなには迎えが来るのに、少年には帰るところがないのです。絵本の題名は少年の心の叫びそのものです。救いようの無い結末。それが戦争なのだと改めて教えてくれます。

⑦いしぶみ

8月6日原爆により未来を断たれた、広島二中一年生の哀しい記録が、ひたすら淡々と綴られています。それがまたなんとも物悲しい。同じ年頃の子供を持つ親の立場として、読み進めるのが辛かったです。昨年、綾瀬はるかさんが出演し映画にもなりました。
ishibumi.jp

⑧さがしています

さがしています (単行本絵本)

さがしています (単行本絵本)

詩人アーサー・ビナードさんが、広島平和記念資料館の地下収蔵庫にある沢山の物の中から14点の「モノ」を選びだし、そのモノたちから聞き取った声を、写真と共に載せた写真絵本です。
残されたモノ達と持ち主には、いつもの日常がありました。二度と持ち主の元に戻れない、モノ達の声が心に訴えかけてきます。視覚で戦争の悲惨さがダイレクトに伝わってくる絵本です。

⑨真っ黒なおべんとう

絵本 まっ黒なおべんとう

絵本 まっ黒なおべんとう

そしてこの『真っ黒なおべんとう』も原爆資料館に展示されている『お弁当箱』を元に作られた絵本。中1のしげるさんは、建物疎開の仕事に出掛けたまま帰ってきませんでした。母が見つけたのは、我が子の骨とその下に残された、手付かずの黒焦げのお弁当でした。母がどんな気持ちで、育ち盛りの息子にお弁当を作って持たせてあげたのか。空になって戻って来なかったお弁当を見つけた時の気持ちを思うと言葉が出ません。図書室に面出ししておくと、いつのまにか誰かがそっと借りている。そんな絵本です。

⑩絵で読む広島の原爆

広島の原爆 (福音館の科学シリーズ)

広島の原爆 (福音館の科学シリーズ)

那須正幹さん(文)と西村繁男さん(絵)がタッグを組んだ絵本。絵本とはいえ原爆についての多くの資料が詳細な絵と共に載っているので資料集としても使えます。文字も絵も緻密ですが、全て読みたくなってしまい気がつくと長い時間が経ってしまう。そんな本です。当時の広島の様子だけでなく、核兵器の仕組みや開発・使用の歴史などが詳しく書かれ、原子爆弾についての理解を深めていくことが出来ます。
一年を通して、中学年から高学年までよく借りられています。


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